日本酒と一口に言っても、「吟醸」「純米」「本醸造」といったさまざまな種類が存在します。皆さんはそれぞれの違いをご存じでしょうか？

製法や原料によって名称が変わる日本酒はもちろん、その風味も異なります。風味が異なれば、飲み方や合う料理、酒器も変化するのは当然です。

違いを理解して、より美味しく日本酒を楽しみましょう！

 日本酒の種類

 多岐にわたる日本酒の種類ですが、どのような名称があるのでしょうか。

特定名称の清酒としては「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」の3種類があります。

その中でも原料や製造方法などの違いによって以下の8種類に分類されます。

・精米歩合
精米後に残った米の割合のことです。玄米を精米機でどの程度削るかということですね。

参考までに玄米を100%とすると普段口にする白米、いわゆるお米は90%前後と言われています。

お米は表層側に雑味のもととなるたんぱく質や脂質が多く含まれているため、精米歩合が低いほど雑味の少ない味わいになります。

逆に精米歩合が高いとコクがあり、お米本来の旨味を感じることができます。

・原料
どの日本酒も米と米こうじを使用している点は変わりませんが、醸造アルコールの有無に差があります。
※醸造アルコール：主にサトウキビを原料として発酵させた純度の高いアルコール

醸造アルコールは非常に辛口で無味無臭のアルコールです。

したがって、使用している日本酒は基本的にすっきりとした辛口の味わいになります。

飲みやすい日本酒がお好みの方は、醸造アルコールが添加された種類を選ぶのが良いかもしれません。

吟醸と大吟醸の違い

表から分かる通り、どちらも原料は米、米こうじ、醸造アルコールですが、精米歩合の数値で名称が変わります。

 吟醸：精米歩合が60%以下
大吟醸：精米歩合が50%以下 

「吟醸」が付く日本酒はフルーティな香りが特徴的で、低い精米歩合から雑味が少なくよりすっきりとした味わいが楽しめます。

大吟醸は吟醸よりさらにお米を磨くことで、より香りが豊かでクリアな味わいとなります。

吟醸と大吟醸の美味しい楽しみ方

吟醸と大吟醸の最大の特徴は、フルーティな香りです。

日本酒を飲む際には、常温、冷酒がありますが、温めてしまうと香りが飛んでしまうため、基本的には冷酒がおすすめです。

辛口でフルーティな香りが特徴の吟醸、大吟醸ですが日本酒自体が辛口ですっきりしているため、一般的にはさっぱりとした味わいの料理と合わせることで一体感が生まれるため相性が良いと言われています。

日本のお酒ですので和食と一緒に楽しむことが一般的かと思いますが、中でもおすすめなのはお刺身などの海鮮系。さらに言えば鯛やフグなどのあっさりとした白身魚が相性抜群です。

辛口の日本酒は塩辛や味の濃い料理との組み合わせではお互いの味を引き出しあう相乗効果が期待できるため醤油やワサビの量を調整してみて味に変化をつけるのも良いですね。